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2020.01.04

中小企業のためのフレームワーク-FAB-

中小企業のためのフレームワーク-FAB-

世の中にはフレームワークという言葉があり、あなたも一度は聞いたことがあるかと思います。

このフレームワークは、何らかの「型」や「枠組み」を意味する言葉です。業務改善や問題解決などに役立つ分析ツールや思考の枠組みを指し、思考を加速させる道具です。

つまり、物事を進めていく際に、「悩む」ことで、上手く進められない状態から、フレームワークに沿って「考える」ことで、目的・目標となるゴールを目指して、それを達成するための手段や方法論を導き出すことが容易にできるようになります。

このため、フレームワークは、思考整理の有効な道具となります。

そこで今回は、国内の99%の雇用を支える中小企業で本当につかえるマーケティングのフレームワークについて説明します。

マーケティングのFAB

マーケティングの大きな枠は、ABCプロセスです。このABCプロセスは、以下の手順とポイントがあります。

  • 見込み客を惹きつけ(Attract)
  • 見込み客との関係を構築し(Build)
  • 最終的に見込み客に購入という行動を取ってもらう(Convert)

詳しくは「中小企業のためのフレームワークーABC-」をご参照ください。

このABCプロセスを過程で、どのように見込み客を惹きつけ、見込み客との関係を構築していくのか。

より具体的には、自社の商品・サービスをどのように見込み客にPRしていくのか。

この点について、マーケティングのFABを用いて説明します。

顧客が商品・サービスを購入する理由

FABの中身を説明するために、まず、何故、顧客が自社の商品・サービスを購入するのか。を抑えておきたいと思います。

何故、人は商品・サービスを購入するのでしょうか。

人の行動原理は「快楽原則」

この商品・サービスを購入する理由は、人の行動原理にあります。

すなわち、この人の行動原理は「快楽原則」と言われ、オーストリアの精神科医であるジークムント・フロイトが提唱しました。

その内容は、「人は快楽を求め苦痛を避けるために行動する」ということです。

商品・サービスを購入する理由は、「苦痛を避けるため」であり、「快楽を得るため」です。そして、これを「より良い未来を手に入れる」と表現することができます。

より良い未来を提示するフレームワークFAB

この「より良い未来を手に入れるため」の商品・サービスとして認識してもらうための考えを整理するフレームワークとして、FABがあります。

このFABは、以下の英単語の頭文字を取ったものです。

  • F:Feature/特徴
  • A:Advantage/利点
  • B:Benefit/より良い未来

Feature/特徴
まず、「Feature/特徴」です。これは、商品の規格など数値化されている商品の性能・機能を表すものです。

例えば、TVであれば「100インチのサイズ」、スマートフォンなら「16Gのデータ容量」など、主に名詞で表されます。

Advantage/利点
次に「Advantage 利点」ですが、これは先の商品の機能から導き出される、その商品の利点による効果・効能を示します。

例えば、100インチのTVであれば「大きくて迫力がある」
また、16Gデータ容量のスマートフォンであれば「5000枚のたくさんの写真が保存できる」など、主に形容詞を含む言葉で表現されます。

Benefit/より良い未来
そして、最後に「Benefit/より良い未来」です。
英単語としてのBenefitは、一般的に「利益」と訳されることが多いですが、マーケティングで使われるBenefitは、顧客の「より良い未来」と訳した方がよりイメージしやすくなります。

つまり、先のTVの例で言うと、100インチの大迫力なTVを購入することで得られる、より良い未来とは
ある人にとっては、「映画館にいるような迫力が味わえる」
ある人にとっては、「リビングで家族みんなで録画したビデオを楽しめる」
また、ある人にとっては、「ホームパーティーで使え、みんなに自慢できる」

つまり、100インチの迫力あるTVに手にした後のより良い未来は、人それぞれ異なります。

言い換えれば、Feature、Advantageは客観的な事実ですが、Benefitは主観的な感覚・感情になります。

この「主観となる対象」をマーケティングでは、理想とする顧客=ペルソナと呼びます。

繰り返しとなりますが、商品のBenefitは人の主観で決まります。

つまり、マーケティングでは、このペルソナを設定することが極めて重要となります。

あなたもペルソナという言葉を聞いたことがあるかと思います。そして、このペルソナが重要視されている理由は、このBenefitを考える際に大きく関係してくるからなのです。

まとめ

今回、自社の商品・サービスを見直すためのフレームワークとしてFABをお伝えしました。

あなたの商品・サービスのFeature、Advantageはどのようなものでしょうか。そして、皆さんが設定する理想の顧客(ペルソナ)にとってのBenefitとはどのようなものでしょうか。一度、ゆっくり考えてみてください。

そして、このあなたの商品・サービスのBenefitをどのようにPRしていくのかについては、「中小企業のためのフレームワーク-3M-」でお伝えします。

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