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2020.05.20

マーケティングの「集客」を考える

マーケティングの「集客」を考える

ビジネスを行う上で、避けて通れない1つとして「集客」があります。そして、「集客」さえ何とかなれば・・・。と考える経営者は多くいると思います。

しかし、残念ながら「集客」は簡単ではありません。そのため、世の中にたくさん存在する「○○集客」という方法論が気になるかと思います。

これらの方法論を十分に活かすためには「集客」について理解し、どのような場面で使える「集客」方法なのかを見極める必要があります。

何故なら、「集客」を“どんなお客さま”を“集める”かによって、「集客」の方法が異なってくるからです。

「集客」とは、“どんなお客さま”を“集める”ことなのか?

「集客」とは“お客さま”を“集める”ことですが、その“お客さま”は、誰のことを指すのでしょうか。そして、“集める”とはどのような状態を言うのでしょうか?

当たり前すぎる話ですが、マーケティングを「売れる仕組み」としていくためには、ここから抑えて頂くことが大切です。

特に、もしあなたが「集客」について以下のように考えている場合は、是非、この機会に「集客」について整理して下さい。

  • 集客のためにホームページを開設したい
  • 集客力が落ちてきているので、ホームページを改修したい
  • 集客するためには、ホームページのSEO対策が必要だ
  • SNSで発信し続けているのに、いつまでたっても集客ができない
  • インターネット時代、チラシには集客効果はない
  • ネット広告に出しても、なかなか売上に繋がらない

マーケティングにおける6つの“お客さま”

マーケティングを考えた時、様々なお客さまがいます。それらが以下です。

  • 潜在顧客
  • 見込顧客(見込み客)
  • 新規顧客
  • 既存顧客
  • 固定顧客(リピーター・リピート顧客)
  • 優良顧客(ファン・ロイヤルカスタマー)

なお、潜在顧客以外の見込顧客・新規顧客・既存顧客・固定顧客・優良顧客を総じて顕在顧客とも言います。

この5つのお客さまは、各段階に応じて、あなたの商品・サービスに対する興味・関心や理解度が異なります。また、あなたとの関係性も異なってきます。

潜在顧客

潜在顧客とは、あなたの商品・サービスのことを知らなかったり、その必要性を感じていない人々です。

潜在顧客と合わせて、次に説明する見込顧客も、将来的にあなたの商品・サービスを購入する可能性がある人々という意味では、同じ意味で使われる場合があります。

ここでの潜在顧客は、あなたがアプローチをすることによって、これから見込顧客になる可能性がある人々を指します。

つまり、潜在顧客とは、あなたの商品・サービスを知らない。また、あなた自身のことを知らないお客さまです。

見込顧客

見込顧客とは、あなたの商品・サービスを知っていて、それらに興味・関心がある人々です。

あなたの無料サービスを利用したり、メールアドレスの登録、資料請求や資料のダウンロードなどをしていますが、この時点では、まだお金を支払っていません。今後、あなたにお金を払ってくれる可能性がある人々です。

つまり、見込顧客は、あなたの商品・サービスに興味を持ち、あなたとの関係性を構築し始めた段階のお客さまです。

新規顧客

新規顧客は、あなたの商品・サービスに対して、初めてお金を支払ってくれた人々です。

つまり、新規顧客は、初めて、あなたの商品・サービスの良さを理解し、あなたとの関係性が構築できたお客さまです。

既存顧客

既存顧客は、その名の通り、既にお客さまになった人々です。1回以上購入したお客さまを指します。ある意味、先に説明した新規顧客も既存顧客と言えますし、次に説明する固定顧客も含みます。定義の範囲が広いお客さまです。

つまり、既存顧客は、既に、あなたの商品・サービスの良さを理解し、あなたとの関係性を構築したお客さまです。

固定顧客

固定顧客は、固定化されたお客さまを指します。既存顧客は1回でも購入したお客さまを指しますが、この固定顧客は、あなたの商品・サービスを2回以上購入した、リピーター・リピート顧客が該当します。

もし、新規顧客となり、既存顧客となったとしても、あなたの商品・サービスに満足しなかった場合、一度はあなたと関係性を構築したとしても、それ以降にあなたから商品・サービスを購入することはありません。

つまり、固定顧客は、新規顧客の段階から更に一歩進んで、あなたとより強い関係性が構築できた段階のお客さまです。

優良顧客

優良顧客は、あなたが紹介する商品・サービスなら何でも買います!と言って頂ける人々です。

あなたの商品・サービス、ならびにあなた自身に惚れこんでいるため、あなたが「紹介してくれたらこんな良い事がありますよ!」と言わなくても、見返りを求めずに自ら口コミで知人・友人にあなたの商品・サービスを紹介してくれる人々です。

つまり、優良顧客とは、あなたの商品・サービスを愛用するだけでなく、推薦者としてあなたの商品(もしくはあなた自身)を他の人にも勧めるまで、あなたとの強い関係性が構築できた段階のお客さまです。

「新規顧客」を「集める」ための2つのルートを抑える

ここまでで、「お客さま」の定義について整理しました。では、改めて「集客」とは、どのようなことを言うのでしょうか。

多くの経営者は、「集客」とは“新規顧客”を“集める”と考えていると思いますが、先ほど説明した6つのお客さまのうち、潜在顧客、見込顧客、新規顧客の3つのお客さまについて考えてみます。

そして、この3つのお客さまを「商品の認知・理解」と「あなたとの関係性」の2軸で整理すると、以下の通りとなります。

潜在顧客:あなたの商品・サービスを認知しておらず、あなたとの関係性が構築できていない人々
見込顧客:あなたの商品・サービスは認知しているが、まだあなたとの関係性が構築できていない人々
新規顧客:あなたの商品・サービスの良さを理解しており、あなたとの関係性も構築できた人々

ここでの「集客」のスタートは潜在顧客であり、ゴールは新規顧客です。この時、スタートからゴールへのルートは、以下の2つが考えられます。

ルート1:「潜在顧客」→「新規顧客」
ルート2:「潜在顧客」→「見込顧客」→「新規顧客」

すなわち、最終的に新規顧客にあなたの商品・サービスを購入してもらう「集客」を考えた場合、ポイントは2つあります。

1つ目は、「集客」のルートをこの2つ分けて考えられているか。

2つ目は、2つのルートに分けた上で、ルート2は「潜在顧客に商品の認知・理解してもらい見込顧客となること」と、「見込顧客の状態から、あなたとの関係性を構築して、新規顧客になること」の2つの別のアクションを考えられているか。ということ。

3つ目として「既にあなたとの関係性が構築できている知人から、商品を購入してもらう」というルートもありますが、今回は考慮しません。

ちなみに、ルート1は、あなたの商品・サービスを知った時点で購入に至るワンステップマーケティングです。ルート2が、商品を見て、お試しを経て、購入に至るツーステップマーケティングです。

そして、インターネット上でこのプロセスを一度に行っているのが、LPと呼ばれているランディングページ(Landing Page)です。このLPを作成することをセールスライティングと呼びますが、まさしく、セールスするためのライティング技術です。

なお、ワンステップマーケティングとツーステップマーケティングについては、「ツーステップマーケティングという『売れる仕組』」をご参照ください。

「集客」を理解することで、正しいアクションに繋がる

多くの経営者は、この2つのルートの区別と、各ルートで行うべきことがはっきりと理解できていないため、「集客が上手く行かない」という言葉につながります。

つまり、スタートとゴールとそのプロセスが不明確であるために、具体的にどのようなアクションを取れば成果に繋がるかが分からない、という状況に陥っています。

逆に、スタートとゴールとそのプロセスが明確になれば、アクションも明確になります。具体的には、ルート2の場合、プロセスを以下の2つに分解します。

ルート2のプロセス1:「潜在顧客」→「見込顧客」
目的:あなたの商品・サービスを知らない潜在顧客に対して「商品の認知・理解」を広めて、見込顧客になってもらう

ルート2のプロセス2:「見込顧客」→「新規顧客」
目的:あなたの商品・サービスに興味を持ってもらった見込顧客に対して「あなたとの関係性」を深めて、新規顧客になってもらう

メディアの特徴を理解して“新規顧客”を“集める”

つまり、「集客」は“新規顧客を“集める”ことと考えた場合、「商品の認知・理解」を広める活動と、「あなたとの関係性」を深める活動の両方が必要になってきます。

そして、「商品の認知・理解」を広めることに得意なメディア(広告媒体)と「あなたとの関係性」を深めることに得意なメディアが存在します。

オンライン広告は「商品の認知・理解」を広めることに向いているメディアです。メルマガ(メールマガジン)は、「あなたとの関係性」を深めるメディアと言えます。

また、近年、様々なSNSツールが発達しており、種類によって「商品の認知・理解」を広めることができたり、「あなたとの関係性」を深めることができたりと、用途幅が広いメディアです。

このように、各メディアの特徴を理解した上で、メディア毎に「商品の認知・理解」と「あなたとの関係性」を促すメッセージを発信していくことが必要となります。

まとめ

「集客」は、「集客」の定義によって様々な説明がされます。今回、多くの経営者が考えている“新規顧客”を“集める”ことを「集客」と定義した上で、「集客」に必要な考え方について整理しました。

この時の「集客」には、「あなたの商品の認知・理解」を広げること、ならびに「あなたとの関係性」を深めることの2つの観点が必要であること

ならびに、これら2つの観点を達成するために、各メディアの特徴を理解し、総合的にメディアを活用していく必要があること。これら2点について説明しました。

もし、あなたが、なかなか「集客」が上手くいかない。と嘆いているのであれば、それは、一つのメディアで“新規顧客”を“集める”ことを考えていませんか?

まずは、あなたの「集客」の活動は、「あなたの商品の認知・理解」を広げることができていますか?また、「あなたとの関係性」を深めることができていますか?そして、それらはどのメディアを使って達成しようとされていますか?

これらを考えて頂き、あなたの「集客」を改善させるきっかけを得て頂ければと思います。

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