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2020.05.15

ツーステップマーケティングの作り方

ツーステップマーケティングの作り方

「ツーステップマーケティングという『売れる仕組み』」では、2ステップマーケティングの考え方について説明しました。是非、マーケティングを「売れる仕組み」とするために、取入れて頂きたい考え方です。

今回は、この2ステップマーケティングの具体的なやり方・注意点について説明します。

ステップマーケティングに向いている商品・サービス

まず、2ステップマーケティングに向いている商品・サービスについて確認します。

「ツーステップマーケティングという『売れる仕組み』」でも説明したように、ビジネスの基本は1ステップマーケティングです。そして、2ステップマーケティングに向いている商品・サービスとは、1ステップで売りにくい商品・サービスの全てとなります。

具体的には、以下が挙げられます。

高額な商品・サービス

「ちょっと、妻(財布)と相談してみます」

と言われてるような高額な商品・サービスです。お客さまが購入する際に価格そのものが、大きなハードルになります。

1ステップで最初のハードルを低くして、お客さま(見込み客)と接する機会を作る必要があります。実際に、お客さまが商品・サービスを購入されるまでに費用がかかっても、最終的に購入して頂くお客さまが増えれば、1ステップから2ステップまでの購入にかかった費用を回収できるという計算も成り立ちます。

実際に使用して判断してもらいたい商品・商品

「私も使っているの。あなたも1回使ってみて、他との違いがすぐにわかるから!」

と言って人に勧めたくなる商品・サービスです。実際に使用してもらわなければ、その価値や使用感が伝わりづらい商品・サービスです。

化粧品、健康食品、健康器具、ダイエット関連商品などがその代表です。これらも2ステップマーケティング向きです。1ステップ目で、商品の価値や使用感を実際に体験してもらう事が必要です。まずは、お客さま(見込み客)に対して商品の体験を積極的に勧めることが必要です。

説明が難しい商品・サービス

「なんて説明していいのか・・・。説明するより1回使ってもらった方が、分かると思う!」

まだ世の中に浸透していない新しい商品・サービスは、一度使ってもらう必要があります。最近話題のサブスクリプション(継続課金)サービスは、実際に体験してもらわないと、その利便性などがなかなか伝わりません。文章や口頭で説明するより、まずは一度実際に使ってもらう。そして、その価値に気付いてもらうという商品・サービスです。

2ステップマーケティングを成功させるための鍵

2ステップマーケティングでは、「お試し→本購入」の流れと説明しました。これを「売れる仕組み」として考えた場合、全体プロセスは「広告宣伝→お試し→本購入」となります。すなわち、「広告宣伝」でお客さま(見込み客)を集客することから「売れる仕組み」として始まります。2ステップマーケティングを作る流れは、以下の3つです。

  • 本購入の商品(バックエンド商品)を作る
  • お試し商品(フロントエンド商品)を作る
  • お客さま(見込み客)が目にする広告媒体を選ぶ

マーケティング用語では、本購入してもらう商品をバックエンド商品、お試し商品をフロントエンド商品と呼びます。以下では、マーケティング用語を使って説明します。

3つの流れの中には、それぞれポイントがあります。以下で、それを1つずつ押さえていきます。

バックエンド商品を決める

まず、最初に抑えておくべき大前提です。2ステップマーケティングの全体プロセスは「広告→お試し→本購入」ですが、決める順番は、「バックエンド商品」→「フロントエンド商品」→「広告媒体」の逆順です。

つまり、何事も目的が一番大切なように、この2ステップマーケティングも、最終目的であるバックエンド商品を最初に決めることが大事です

決して、初めから「ネット広告を使おう」とか「フロントエンド商品でこれを使ってみよう」と考えてはいけません。

まず、「バックエンド商品としてこれを売りたい」と明確にすることが重要です。それは、あなたが本当に売りたい商品や、あなたの会社が得意としているサービスです。

一つだけ注意点を挙げるなら、後から決める広告宣伝の費用、フロントエンド商品の費用を回収できる売上が見込める商品・サービスである必要があります。

フロントエンド商品を設計する

フロントエンド商品は「商品」と言っても、利益が出る商品・サービスを作るわけではありません。クーポンや割引券、試供品、無料相談、無料レポートなどが中心になります。

もしくは、あなたの会社で多くの商品を抱えているならば、一番売りやすく、売れている商品を値下げすることで、フロントエンド商品とすることも可能です。

フロントエンド商品の注意点は、以下の4点です。一見すると矛盾する内容も含まれていますが、その矛盾をどのように実行に落とし込んでいくかが大切です。

  • バックエンド商品に関係があること
  • フロントエンド商品で利益を上げない
  • フロントエンド商品には手間をかけない
  • 効果測定がしやすく、意見が吸い上げやすいもの

バックエンド商品に関係した商品・サービス

フロントエンド商品の役目は、最終目的であるバックエンド商品を購入してもらうための1ステップ目です。つまり、フロンドエンド商品は、単純に人を集めることではなく、「バックエンド商品に興味を持ってもらう人を集める」ことです。

例えば、住宅展示場で「来店してアンケートにお答え頂いたら商品券1,000円分をプレゼント」というフロントエンド商品をよく見かけますが、これは良い例とは言えません。住宅購入に興味はなくても、商品券が欲しい人が集まってきます。

また、子供向けの無料イベントを行っている住宅展示場もよく見かけます。しかし、子供がいる全ての世帯が、住宅購入を考えているわけではありません。このため、この子供向けの無料イベントもフロントエンド商品としては、あまり良い例とは言えません。

但し、アンケートなどを取り、お客さまの連絡先を取っておくことで、継続的にアプローチすることができます。今すぐに住宅購入をすることがなくても、将来的に住宅購入を検討することになった際には、有望なお客さま(見込み客)になる可能性があります。

ここで大切なのは、フロントエンド商品を使って、バックエンド商品の購入までのプロセスをどのように設計するかです

フロントエンド商品で利益は考えない

フロントエンド商品で利益を出すことを考えるなら、2ステップの必要はありません。ビジネスの基本である1ステップマーケティングを採用し、フロントエンド商品とバックエンド商品は別に販売して下さい。

ここでは、あくまでもバックエンド商品で利益を上げるためのフロントエンド商品と考える必要があります。つまり、極端な話、フロントエンド商品で利益が出てはいけません。フロントエンド商品は費用として考える必要があります。

もし、フロントエンド商品で利益が出るならば、その分、広告費・販促費を増やし、より多くのお客さま(見込み客)を獲得することを考えてください。

手間がかからないフロントエンド商品にする

利益が出ないフロントエンド商品の提供に手間がかかると、利益を出すためのバックエンド商品の提供に割く時間がなくなります。その結果、バックエンド商品の販売数に影響を及ぼしかねません。費用が掛かっても、手間をかけないフロントエンド商品とする必要があります。

例えば、整体院でフロントエンド商品を初回無料とした場合、初回のお客さまの数が多くなれば、既存のお客さまの予約が取れないなど、利益が得られにくくなります。この場合、既存のお客さまの予約状況にもよりますが、初回は施術時間を短くするなどの対応・微調整が必要となります。

フロントエンド商品の一番良い例が、定期購入してもらう健康食品の初回お試しセットです。バックエンド商品と同じ商品を扱うので、フロントエンド商品を作る手間がゼロです。

効果測定がしやすく、意見が吸い上げやすいものにする

フロントエンド商品の設計によって、バックエンド商品の売上が左右されます。

たとえば、フロントエンド商品のハードルを下げれば、お客さま(見込み客)の数は多くなります。しかし、単純に価格でつられたお客さま(見込み客)も増えると、バックエンド商品の購入率は下がります。

逆に、フロントエンド商品のハードルを上げれば、お客さま(見込み客)の数は減ります。ところが、多少のお金を払っても、商品・サービスの中身を確認したいと思うお客さま(見込み客)が増えれば、バックエンド商品の購入率は上がることになります。

繰り返しとなりますが、最終的な目的は、バックエンド商品の売上を最大化することです。そのために、フロントエンド商品の設計を最適化する必要があります

この最適化は、試行錯誤することでしか達成されません。効果測定やお客さま(見込み客)の意見集約がしやすいフロントエンド商品の設計と仕組みを作る必要があります。

お客さま(見込み客)が目にする広告媒体を選ぶ

広告の役割は「バックエンド商品の存在を知ってもらう」ことです。

ここでの注意点は一つ、バックエンド商品を購入してもらいたいお客さま(見込み客)がよく目にする広告媒体にすることです。例えば、最近はネット広告が主流になりつつありますが、年配の方に購入してもらいたいバックエンド商品の場合、紙媒体の方がお客さま(見込み客)が反応する確率が高い場合もあると想定されます。

このためには、あなたがバックエンド商品を購入して欲しいと思うお客さま(見込み客)がどのような生活を送っているのかを知る必要があります。このお客さま(見込み客)を決めることが、ターゲット設定やペルソナ設定と言われているものです。

このターゲット設定やペルソナ設定は別途詳しくお話します。まずはそのような言葉あることを知って頂ければと存じます。

2ステップマーケティングの広告は、どのような媒体を使っても行えます。DM(ダイレクトメール)、チラシ、街頭でのビラ撒き、周辺地域へのポスティングなど基本的な紙媒体の他、ネット広告、そしてスーパーの試食のように店内でも行えます。

まとめ

2ステップマーケティングの具体的なやり方について説明しました。よく、マーケティングは「売れる仕組み」と表現されることがありますが、この2ステップマーケティングは「売れる仕組み」として設計しやすい販売手法です

確かに、精度のよい「売れる仕組み」とするためには、色々と考えることや設定すること、そして測定して改善していくことは多岐に渡ります。しかし、それを地道に構築していくことがビジネスです。

また、何より、数字計測を継続することで、ビジネスの変化の兆しを早く察知できるようになります。ビジネスが悪化する傾向が見えれば、早めに改善策を打つことができます。この点でも2ステップマーケティングは極めて優れた販売手法だと言えます。

もしかしたら、あなたの商品・サービスの販売手法は、既に2ステップマーケティングの型になっているかもしれません。しかし、無意識にやっていることと、意識してやることには大きな差があります。是非一度、2ステップマーケティングの考え方を取り入れてみては如何でしょうか?

もし、慣れないことを一人で考えるのは難しい。と思われるのであれば、是非一度、無料相談をお申込み下さい。不明な点や疑問点を解消して、あなたの次の一歩の後押しをさせて頂きます。

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